最近、YouTubeのショート動画で興味深い老人ホームの取り組みを見かけました。
この施設では、「シード」という独自の通貨システムを導入しているのです。
シードシステムの仕組み
施設内では、コーヒーやお菓子などを購入する際に「シード」という通貨が必要です。
このシードは、運動やリハビリ活動を通じて獲得できます。
例えば
– ウォーキング特定距離の達成で100シード
– プールでの水泳でシードを獲得
– その他の運動活動による報酬
システムの利点
このシステムの優れている点は、高齢者の方々の運動へのモチベーション向上につながることです。
人は何かしらの対価がないと、継続的な活動を維持するのが難しいものです。
これは年齢に関係なく、誰にでも当てはまる心理といえるでしょう。
例えば、子育ての現場でも似たような仕組みが見られます。
藤本美貴さんが話していたように、子供がお風呂掃除をしたら対価としてお小遣いを与え、それを自分の欲しいものに使えるようにする。
この仕組みと本質的に同じなのです。
「リアルカイジ化」という批判について
一部では、この仕組みを「リアルカイジ」と批判する声もあるようです。
しかし、少し視野を広げて考えてみると、私たちの社会全体が同じような仕組みで動いているのではないでしょうか。
例えば:
– ブランドバッグを買うためにアルバイトする女子大生
– ポイントサイトでクリックしてポイントを貯める人々
– 報酬を得るために働く全ての人々
つまり、これは資本主義社会の縮図とも言えるのです。
海外での類似事例
実は私が学生時代にインドを訪れた際、似たようなシステムを導入している施設を見学したことがあります。
そこでも施設内で使える独自の通貨があり、うまく運営されていました。
当時から、このような仕組みの可能性に気づかされていましたが、日本でも実践されているのを知り、その普遍性を実感しました。
まとめ
確かにこのシステムは「リアルカイジ」的な要素を含んでいるかもしれません。
しかし、それは私たち全員が生きている資本主義社会の特徴でもあります。
大切なのは、このような仕組みを一方的に批判するのではなく、その効果的な側面を理解し、活用していくことではないでしょうか。
高齢者の健康維持とモチベーション向上に貢献する仕組みとして、このシステムには大きな可能性があると感じています。
今後、同様の取り組みが他の施設でも広がっていくと面白いのではないでしょうか。
※シードを取り入れている老人ホーム
https://sites.google.com/view/onsenshisetu/
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